でたらめ山暮らし/ブログ版

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幻の街「キラク」

 北海道の東に糸くずのように付着する「野付半島」という場所があります。

 海に運ばれた砂が堆積してつくられた地ですが、地盤沈下や潮流の影響を受け、刻一刻と地形変化をしてるそうです。
 話では先端が40年で60mも延びたとかですし、国土地理院の地図も陸地のはずが水面だったりとあまり当てにならない土地なんですよ。

 噴火や地震などの突発を除き、目に見える地形の変化なんて数千数万年単位のことですが、ここでは数百年の史実、というか個人の生きてるスパンではっきりした変化を見ることができる貴重な土地です。
 大好きな知床半島は「世界遺産」とかでやかましくなってるし、最近はこの野付半島に興味がシフトしてますね。


 私は十年以上前に半島の先端まで歩いたことがあるのですが、去年久しぶりに行ったら随分とイメージが変わってた気がします(記憶違いでなければですが)。
 ここの名所として海水の浸食を受け原生林が立ち枯れた「ナラワラ」「トドワラ」が有名ですが、特にトドワラは前回とは明らかに違う「朽ち果てた風景」に変貌してましたよ。


 現在は漁師さんの番屋加工場が点在するだけで定住者も居ないようですが、江戸時代後期には豊富な漁場として、また北方の島に渡る交通の要衝として栄え、人口も多かったそうです(国後島まで16kmの近さ!)。
 

 で、正式な記録は無いようですが伝説があるんです。
 …当時は漁師だけでなく、交易のための商家や北方警備の武家屋敷が建ち並び大いに栄え、遊郭まで存在する大歓楽街があった。

 その街は「キラク」と呼ばれたそうです。

豊かで気楽な街というのが語源らしいのですが、文字は「喜楽」その他の表記をするみたいです。


 というわけで今年は「キラク」跡を見に行くことに決めてました(正式には「野付通行屋跡遺跡」付近の地帯みたいですが)。
 地図では外海沿いの道から「キラク」に入る道が分かれてるはずなんですが、さっぱり入り口がわかりませんよ。迷いながら探してやっと見つけたのですが、草が生い茂りよくよく見ないと道だとわかりませんでした。
 四輪駆動車なら行けそうですが、見た感じは徒歩も含めて最近通った人はないように思える荒れ方です。

P8229274.jpg

 一時間半くらい歩いた行き止まりに碑があり、その脇にはすり減って墓碑銘の読めない墓石が並んでます。
P8229261.jpg


 台地はまだ続いてますがもう道は無く、ただ原野が広がってるだけです…。

P8229270.jpg


 ここが幻の歓楽街「キラク」のなれの果てなんでしょうか?
 確かに見渡せば街を創れるほどの広大な土地ですし、近年の地盤沈下以前はもっと広かったとか(海中から生活用品が多数見つかるそうですよ)。

 地に立てば更なる興味が湧き起こりましたがすでに日は傾き、(単独行動を好む私には珍しく)連れも居たんでその先の探索はあきらめました。
 …あとは来年の課題ですかね?


 もし、「キラク」という街が本当にあったとしたら、そこで生まれ育った子供達もいたでしょう。
 街の未来永劫の繁栄を信じて「安定した暮らし」や「豊かな老後」を模索した人が居たかもしれませんね。
 だけど百年後には海中に没したり、このような原野に戻ってしまうとは当時ほとんどの人は考えてもなかったんじゃないでしょうか?

 私だって、この原野湿原に幻と消えた歓楽街があったとは信じられませんでしたしね…。

P8229267.jpg


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テーマ:北海道 - ジャンル:旅行

コメント

キラク

ちょっと見つけたもので、寄りました。

幻の歓楽街「キラク」
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kaempfer/map-hanashi/kiraku.htm

  • 2007/10/12(金) 09:13:15 |
  • URL |
  • やまちゃん #-
  • [ 編集 ]

コメントありがとうございます

コメントありがとうございました。

リンク先のHPですが、実はこれを書く前に参考させていただいたサイトの一つでしたよ。そこからコメントをいただけたのを嬉しく思ってます。

歓楽街「キラク」が本当に伝説通りに存在していたのか、私にはわかりませんが、現代文明への警鐘となる存在だと思い今回の作文をしてみた次第です。

余談ですが「繁栄を極めた後、忽然と消えてしまった」という話が本当なら、根室管内は地震の多い土地ですから津波の被害を受けたのではないかと、個人的には想っています。奥尻島に行って津波の恐ろしさを学んだ後ですし。

  • 2007/10/12(金) 23:41:49 |
  • URL |
  • むてっぽー #-
  • [ 編集 ]

いや、街が無くなるくらいならまだ分かる。けどまさかたかだか百年で、それもこの狭い日本で街の存在そのものが伝説と化してしまうとは。

  • 2015/06/26(金) 21:15:27 |
  • URL |
  • #-
  • [ 編集 ]

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