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というわけで牧場に住み込みのアルバイト、じゃなくて研修生活?が始まりました。
ちなみに北海道では牛飼いの牧場を「牛屋さん」と呼ぶそうです。
ところで内容に関しては何せ昔のことで記憶違いがあるかもしれませんが、そこはご容赦ください。
相棒と訪れた敷地は広大で50町歩の面積があるとのこと。
隣の家に車で行くのは当然で、新聞は郵便屋さんが1日遅れで配達してくれるそうですよ。
仕事の内容は朝夕に牛舎で牛の世話をして、昼間は畑に出て牧草(その時期は牛舎に敷く寝藁用の麦)の刈り取りが主でした。
牛舎では糞の掃除と餌やりに乳搾りが基本だったかな。
接してみて知ったのは牛って非常にデリケートで、それぞれが個性の強い連中だってこと。
3日目くらいでようやく私と相棒に慣れた風に感じられましたが、主人の話じゃ新顔が来た当初は搾乳量が減る程に警戒するのことです。
で、思い込みかもしれませんが私に好感を持つ奴、無関心や不愉快な思いを抱く奴もいるようで態度にはっきり表れてる気がしましたよ。
乳搾りはホースがついた吸引器具を使うんだけど気立ての良い奴は立ち上がって「さあどうぞっ」とポーズを作って協力的だが、反対に知らん顔で座り込みふてくされてる奴もいる。
「おーい、起きてくれぇ~」と背中を叩くが全く無視されて、それを見てた奥さんが「ダメダメ、こうしなきゃ~」と言うなり、助走を付けて跳び蹴りをかませましたよぉ。すると「ん、何だぁ~」って感じでやっと立ち上がるわけで、人間とは神経の感受性が違うようです。
あと迷惑なのは足を踏んづけてくる奴もいて痛いのなんの。
ちなみに体重は1t前後もあるとか。4つ足で割り算すると250㎏の重量が足に乗るわけで骨折しなくてラッキーでしたよ。しかも力一杯叫んで叩かないと足を上げてくれないんだなぁ。
さらに危険なのは突然後ろ足で蹴ってくる奴もいましたよ。
これについては「射程距離に顔出しちゃダメっ」と注意されました。奥さんの話じゃ嫁に来たばかりの頃に顔を蹴られて鼻がひん曲がったとか …(^_^;
餌は配合飼料がメインで牧草やビートかす等々も与えてたな。
一応気になったんで私も一通り試食したが、牛の食い物って岩塩以外は味の無いやつばかりでしたよ。ビート(砂糖ダイコン)かすも美味しそうなのは臭いだけで全然甘くなかったです。
そういや発酵させた牧草も少量(沢山やると腹を壊すらしい)与えてたが、これはケーキみたいに甘くて良い香りでしたねぇ。
牛たちも大好物らしく食べる勢いからして違ってたが見た目は腐った草なので、さすがにこれの味見はしませんでした。
なかには最初に首を伸ばして隣の奴の餌を食べ、それから自分のをゆっくり食ってる奴もいたなぁ。
もちろん隣がボーッとした奴じゃないとできない技でしょうが、周囲を観察しながら生きる作戦を考える頭脳があるんですね。
そういや搾りたて殺菌前の生乳も飲ませてもらいました。
もちろん美味しかったけど私はグルメじゃないんで、市販の牛乳との違いが正直わからなかったな。
主人は「腹を壊しても知らんぞ~」と笑ってたが、私は大丈夫でしたよ (^_^)
そして昼間は畑での作業ですが、視界のほとんどが畑で地平線の向こうまで続いてるような感じです。
タイヤの大きさが背丈より高い巨大トラクターで刈り取りロールを作ってゆくが、高性能の機械でいくらやっても終わりが見えないような仕事でしたねぇ。
これは二人一組で相方は出来上がったロールを別のトラクターでダンプカーに積み込んでは運搬するわけで、相棒と乗り物を交代しながら行いました。
ちなみに牧草ロールは超圧縮されてて、体当たりしてもビクともしないほど重いものです。
だからこれをほぐすと信じられない量の牧草が出てきますよ~。
ところで最初の2日くらいは麦刈りのピークで、夕食後も夜の9時前後まで作業させられましたよ。
いきなり夜遅くまでの仕事が続いたから「これだけ働いて1500円かぁ~?!」って、相棒と顔を見合わせたものでしたねぇ。
それでもお互い逃走資金すら無い状況だから、観念して続けるしかなかったわけです …(^_^;
ということで長くなるから、牛の出産や脱走事件とかの話はまた後日に書きますね。
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