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でたらめ山暮らし/ブログ版

バッタが教えたイチゴ栽培法

 今年もイチゴの収穫が始まりました。
 多年草なので毎年タネまきの必要もなく、ランナーを伸ばし勝手に苗を植え付けて増えるから楽ですね。
 


 手入れといえば1度だけ雑草に負けないよう草刈りをしてました。
 しかし垂れ下がった実が地面に付いてしまうことが結構あり、そうなると腐ったりアリの餌になってしまう。
 なので小枝で支えてやったりと少々面倒なこともしてましたよ。


 で、先日書いたように一緒に生えてる雑草がバッタの餌になってるのを観て、今回は草刈りしないで様子を見てました(イチゴの葉もそこそこ食ってましたから)。

 植物って周囲にライバルがいると「負けるもんかぁ~っ」と競って上に延びる性質がありますね。
 もちろんイチゴもそうで、今回はおおむね他の草より頭一つ上で葉を茂らせた感じでしたよ。



 でも時々負けそうな奴もあるからハサミでチョキチョキしてイチゴの葉が日に当たるようにする程度で作業はとても楽です。
 徒長しながら周囲と支え合ってる状態なので、ここで草刈りするとバランスが崩れてへたり込んでしまう。
 さらに実が重くなってきても他の草に乗っかる形になって地面と接することがないわけです。

 あ、あと草だらけにしたら見つけにくくなるかとも思ったが、鮮やかな色をした実は非常に目立つのでわずかな草の隙間からでも発見できましたよ~。


 イチゴは乾燥に弱いとも聞いてるし、結局は雑草と共生させた方が好結果になるのかな?と考えた次第です。
 そして草刈りはランナーが活着しやすいよう収穫後に行うのが正解かと思いました。

 ところで今回イチゴ栽培に新たな展開がみられたけど、考えてみたらバッタの食害?がきっかけになったわけですよねぇ。
 ということはバッタに新しい栽培法のヒントをもらったようなもので、連中を害虫と呼ぶのに気が引けてしまう出来事でもありましたよねぇ …(^o^;


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バッタと雑草の関係

 毎年野草や虫たちを見てると周期的な流行があるように思えます。
 今年は久しぶりにスミレの花を沢山見ましたしウツギの花も見事だったな。


 虫は昨年に続いてバッタが多いですねぇ(数年前はコオロギが凄かったな)。



 まだ体長は1㎝前後と小さいが大人とそれほど変わらない姿。夏の終わりに幸せそうな表情(のように私は思えた)で産み付けた母親の卵から子孫が現れたわけですね。

 ところが連中は食欲旺盛で野菜でも雑草でもよく食べるんだなぁ。特にジャガイモが出始めの頃は他の草が少なかったせいもあり結構食われてましたよ。
 観察したところ特にナス科が好きみたいで、それも普通は虫が付かないトウガラシの葉まで食べてたりします。
 あとはアブラナ科とダイズ(同じマメ科でもアズキやピーナッツは食わないな)も好む感じですね。
 ちなみにネギ類には見向きもせず、ウリ科野菜も好まないみたいだな。

 で、雑草が生えそろってきたらカキドオシやハコベにフキとかを好んで食べてるようです(ドクダミや毒草類には手を出さない)。



  もちろんそれらの草は不必要に刈り取らないようにしてますよ~。
 せっかくバッタの好む草をむやみに除草したら、今度は野菜がやられてしまいますからねぇ。
 そうなると殺虫剤の散布とかを考えて余計な手間と心配が増えるから、雑草を残した方が逆に楽なわけです(我が家は無農薬でやってますし)。

 個人的にバッタが紳士的と思う面はあちこち飛び回って「つまみ食い」してくことかな。
 なのでアオムシみたいに株を食い尽くすこともなく植物は枯れるほどのダメージを受けないことでありました。
 もちろんアオムシは飛んだり跳ねたりできないから仕方ないわけですが…。
 
 とはいえバッタは大発生すると畑や草原を丸裸にしてしまう破壊力があるそうなんで油断できない昆虫ではあります。
 ま、数的には昨年と同程度なのでそれほど心配はしてませんけどね…。


 害虫(という単語は嫌いなんですが)や雑草(という言葉もイヤだなぁ)について書きたいことは山ほどあるのですが、今回はとりあえず害虫のバッタと雑草の関係が面白いと思ったので書いてみた次第でした。




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我が家の不耕起栽培

 「畑を耕す」という言葉は農作業や自給自足的慣用句になってる感がありますが、考えてみたら我が家ではここ数年耕したことがありませんでしたよ。
 そういや鍬という道具の出番がほとんどなくなり今年は春の除雪に使ったくらいでしょうか …(^_^;

 「不耕起栽培」というもん自体は昔から知ってたけど、イザ自分の畑で試すときは勇気が必要だったことを思い出します。
 それでも実行してみたきっかけはトラクターや耕耘機を持ってないし、かといって鍬で手作業の耕耘は結構重労働なわけで要するに「面倒だから手抜きしたい~っ」ってわけでありました。

 で、一部を不耕起でやってみた初年度はあまり出来が良くなかったってのが感想。
 なので「やっぱ浅くでいいから少しは耕した方がいいかな?」と思いつつ、仕事の関係でじっくり手をかける時間もないから同じ場所を再び不耕起で植えてみたんですよ。
 そしたら結果昨年よりというか例年通り収穫できてしまったから「こりゃいけるかもっ」とナマケモノの性分もあって、そのまま全部が原則不耕起の畑になってしまいました。

 確かに当初は怪しい結果になったり1~2年の移行期間があったようだけど、今じゃ耕さないことが当たり前のこととなってますねぇ。
 昨年の枯れ草や落ち葉とかがそのままになってるから見た目は汚らしくて世間的な畑らしくないけど、それでもちゃんと収穫できるのが楽しかったりもします (^o^)

 まぁイモ掘りとかすれば地面を堀り起こしてしまうし、ついでに草や木クズとかを埋めたりもするから完全無欠の不耕起とは言えないんだけど細かいことは気にしないのが吉ですね。


 ちなみに肥料も(作物によるけど)原則すき込まず地表にばらまくだけで特に問題はありません。…自家製堆肥だと翌日には葉の色が変わって効果がわかるほどの速効性も確認してますから。
 …あ、肥料や雑草について書くと長くなるんで、その件はまた後日とします。

 
 我が家の敷地で普段通らない場所を歩くと地面がフカフカと柔らかくて足跡で固めるのがもったいない気がします。
 落ち葉や木の枝とかが降り積もって腐葉土となり、草木の根と微生物や虫たちの営みで自然と耕された格好になってる、というかそのような状態に近づければ耕耘だの施肥や消毒とか面倒なことをしなくても健全に育つような気はしてます。

 しかし野菜自体が品種改良して作り出した「野生よりは少し人間に近い植物」と考えてるんで、やっぱある程度の知恵や工夫が必要なのかも?と思ってて、結局はそれが面白いんですよねぇ…。


 ところで前にも書いたと思うが我が家で家庭菜園にしてる土地の多くは、訳あって土木工事の残土を受け入れた所でやってます(日当たりがいいんで)。
 なので長年自然に作られた山の土とは違う、元は肥料っ気もない石ころだらけのガチガチに固い粘土質でダイコンやサツマイモが粘土の塊に当たって変形するような土質でした。
 だから当初は堆肥をたっぷりすき込んでミミズや微生物たちに土壌改良してもらうところから始まってます。

 それから不耕起に切り替えたんで「山林を開墾して農地に…」という面ではあまり参考にならないかもしれませんけどねぇ…。
 

 というわけで個人的な食い扶持を得る程度のレベルなら「わざわざ耕す必要はないんじゃない?」というのが今の状況という話でした。



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今年ピーナッツを混作した結果ですが

 昨年思いついたアイデアで今年はピーナッツの単作をせず、主に縦に伸びる野菜で混作を試みました。
 そして「おおむね良い感じだな」って結果になったかと思います。



 これは8月後半くらいに撮った写真ですが、手前の畝がウコンと(見えないけど)F2のトウモロコシを植え、その奥にオクラと(これまた見えないが)キャベツブロッコリーを植えてあります。
 写真じゃわかりにくいけどウコンの株元はピーナッツの葉で埋め尽くされ、横に伸びたり背の低い雑草はほぼ制圧されてますよ。
 でも縦に伸びる系の草は抑えきれないんで、邪魔と思われる奴は適当にハサミでチョキチョキ…。
 というのも除草に鎌を使うと地面にもぐった雌しべ(落花生=ピーナッツになる)が切れてしまうし、たぶん放置しても体勢に影響なしだろうから目障りなのだけ気分で除けば十分かと思ったわけです。


 一方こちらはサトイモの畝で(草だらけでよくわかんないなぁ…)元々雑草の影響を受けず、ある程度伸びたら除草不要で放任OKな作物だけど一応ピーナッツを株間に植えておきましたよ。



 で、肥料をやるとやたら大きくなってイモも美味しくないから今回は全くの無肥料でつくってみたけど、結局は昨年同様背丈近くまで生長してしまいましたよぉ …(^_^;
 ま、ここは昨年までジャガイモを連作してた畝で過去に堆肥を入れてきたから大きくなっても不思議ないだろうなぁ。

 
 でもウコンやオクラを植えた畝は4年くらい前に開墾してジャガイモを一度植えて以来、放置して荒れていた場所です。
 一応昨年の秋に雑草を鋤き込みながら畝立てをして、腐った木くずをばら撒き下準備はしてありました。けどそれ以外肥料というものを全く入れてないんだな。
 とりあえずウコンやオクラが発芽した時、ほんの周囲にわずか一握りの堆肥を置いただけです。
 なのでまともに肥料を入れてない場所なんだが結果として、



 ウコンで大きいのは私の背丈くらいあるし、オクラの先端にはもう手が届かなくなってしまいましたよ~。
 これらは過去にも植えてるけど、ここまで大きくなったのは初めての経験で驚きました。
 …たぶんですがピーナッツの肥効が貢献してるんだろうとしか現時点では解釈するしかありません。
 

 マメ科野菜の多くは根に「根粒菌」という微生物が寄生しまして、それが宿主にチッソ肥料(空気中の窒素を固定するらしい!)を供給し共存するそうです。
 ちなみにダイズへ下手に肥料なんかやればツルボケしてマメができないことは経験済みでありました(なのでピーナッツにできるだけ肥効が行かないよう考えたつもり)。

 だからダイズ(枝豆)やピーナッツを私は無肥料でつくるしそれで問題なく収穫できますが、そこで疑問を持ちましたよ。
 …今の農業常識では「葉や茎をつくるにはチッソが必用だが収穫するマメ(花や実)にはリン酸、土台を支える根にはカリ分がないとバランスが崩れてしまうはず」
 「マメ科はリン酸やカリの吸収力が強いから」と解釈すれば納得できるけど、それならウコン(ショウガ科)やオクラ(アオイ科)にサトイモ(サトイモ科)はもちろんキュウリ(ウリ科)やナストマト(ナス科)の野菜にもマメ科ピーナッツを植えたら、無肥料もしくは少ない肥料で効果が認められるのは何でだろう?と考えてしまいましたよ。


 …あくまで個人的な、現時点での仮説ですが「たぶん根粒菌はチッソ以外の養分も宿主に運んでくるんじゃないだろうか?」と考えてるところであります。
 そういや自然農法で有名な福岡正信さんの著書でクローバーとの混作を奨励してたのを思い出しました。
 クローバーも根粒菌をつくるマメ科植物(根粒菌が見られなかったり少ないマメ科もあるらしいが)で、一般的には畑にすき込んで「緑肥」にしますが氏が言うように不耕起でそのまま混生させるだけでも十分な肥効があるように思えましたよ。


 うーん、というわけで何となく今回は上手くいってしまったような感じなのですが、新たに考えれば面白くなりそうな出来事が次々と発生して来年も忙しくなるかな?って気配ですよ~。

 何というか山暮らしは上手くいっても失敗しても結局は次々と発見や考察事項が増えてしまうわけで、でもなんか退屈しない毎日だからブツブツ言いながらも楽しんでるんでしょうねぇ …(^o^;


 

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虫が教えた野沢菜サラダ

 そういや9月の北海道旅行に行く前、ジャガイモの跡地にダイコンとノザワナをタネ蒔きしときました。
 30㎝おきに4~5粒ずつの「点蒔き」という方法で、これはあらかじめ株間を設定するから無駄がなく間引きも楽なわけです。
 しかしこれが「人間の浅知恵」に過ぎないことを思い知らされましたよ~。

 発芽はしたんだけど数日でほとんどが地上から消えてました。
 たぶんバッタやコオロギたちに食われてしまったんでしょうが、考えてみたら昨年も大発生したコオロギたちにやられまくって結局2~3度タネを蒔き直してたんですよねぇ。
 ま、学習しない馬鹿者は思い知らされ悔い改めるまで何度も同じ目に遭うという典型的な例でありますが…。

 で、学習能力に劣る私は性懲りもなく「点蒔き+ポツポツとばら蒔き」して発芽も確認したが、旅から戻ればそれらもほとんど消えてました。
 それでかなり頭にきてありったけのノザワナ種子を「すじ蒔き+ばら蒔き」して、やっと食われても大丈夫!という状況になった次第です。
 ちなみにダイコンは道の駅で買った「間引き菜」を主に植えることで解決しました。ある程度生長してればもう虫に負けませんからねっ。



 ノザワナの写真を撮らなかったのでこれは「カラシナ」という辛めの菜っ葉(同じアブラナ科でタネはからしやマスタードの原料になるそうです)ですが、すじ蒔きするとこんな調子で発芽してきます。
 実際はカラシナより多量のタネを蒔いたんでさらにメチャクチャ状態でしたが…。



 そしてある程度虫に食われて生き残ってもまだゴチャゴチャしてるから面倒だけど間引き作業です。
 当然間引き菜は私の腹に収まるわけですが、そこで発見したことは「小さいノザワナってクセがなくサラダで食べても美味しいっ」ということでした。
 ちょうどコマツナやラディッシュが大きくなってアクが強くなった時期だったから(秋植えのキャベツもまだ小さいし)貴重な生野菜となりましたねぇ。
 
 というわけで結果的に秋野菜(菜っ葉)の植え方と間引き菜の利用法を「害虫ども」に教わった格好になりましたよぉ …(^_^;
 


 以下は余談ですが、今回の件で我が家の敷地にある「クワの木」を思い出しました。
 以前書いたことと重複しますが毎年初夏になると大量の実を付けまして、私もその場で生食したり果実酒にしたりと利用してます。
 もちろん人間だけじゃなく小鳥や虫たちも沢山食べに来るし、夜行性のタヌキでさえその時期は昼間に食べに来る場面を毎年目撃しますよ~。
 ついでにカラスが来てるときは小鳥たちが遠巻きに眺めて奴が去るのを待ってたりするとか …(^o^)

 寄ってたかって山の生き物たちが来たところで、それでも食い尽くされず大量の実が残され腐ってしまう現実があります。
 そして翌年には地面のあちこちからクワの苗が顔を出してるわけでした。

 うーん、きっとクワの木には「山を子孫で埋め尽くそう」なんて野望はないだろうし、ましてやカネ儲けなどという低次元な発想すらないでしょう。

 私も含め、たぶん生き物たちは毎年美味しい果実を提供してくれるクワが大好きだし、いつまでもこの山に居て欲しいと願ってるんじゃないだろうか。

 弱者をないがしろにして富を独占するより、たかが虫けら相手にも「大盤振る舞い」してくれる存在の方が結局は皆から喜んで支持され生き残れるんじゃないのかなぁ…?

 
 ところでノザワナの間引きをしてるとき久々にアオムシを見ましたよ。
 今年は親のモンシロチョウをほとんど見かけず(異常な年と断定していいと思う)アオムシの被害はありませんでしたが、今回は季節はずれの少数派が活躍してかろうじて生きてたんですかねぇ …(^-^)

 アオムシは菜っ葉を食う迷惑な奴だけど、親のモンシロチョウは菜の花の受粉を助け子孫繁栄に貢献してたりもする事実があったよなぁ。
 …あ、そういう面じゃ人間とあまり変わらないことをしてる連中だと気付いてしまったら駆除する気にもなれず、どう対処向き合って共存するかが人間に求められる知恵なのかも?などと想ったりもしました。
 少なくとも今回は間引きを手加減するだけで、連中と私の食い扶持は確保できるわけですしね。


 というわけで、早くに植えて少数生き残ったダイコンやノザワナはボチボチ収穫時期となりました。


 
 個人的に早い収穫を望んでる理由ですが、実は敷地にカラマツが生えてるってのが原因です。
 カラマツの落ち葉がかかった野菜は洗うのがとにかく面倒だから少しでも楽をしたいわけでありましたよ~。